Between the Sheets

書道と美術と本とあれこれ

気になる展示と魂の在り処

四十を手前に、ふと、残りの時間を考えることが増えました。

 

わたしはあと、何年生きるのかな

 

生けとし生けるもの、誰でも必ず終わりは来る。これまで漠然と「将来」の為にと、何事も節度を留意し慎ましく?生きてきたように思います。

しかし、果てさてその「将来」とはいつを指すのか。人生80年(今や90、否、100年かも知れませんが)とすれば、もう今のわたし「将来」の年代に突入してないかい?

振り返れば血汗漲る学生時代もありましたが、ほわーんと何も成し得ぬ儘この年まで来てしまいました。そして有難いことに大病を患うことも無く、毎日そこそこ幸せに暮らせております。

しかし

幸せだと、感じる想いとは裏腹に、ふと、止め処なく虚しい想いが浮かびます。

わたしの身体が朽ちて無くなるとき、僅かながらに培った知識や技術も、幸せだった想いも、血を繋げることのできないわたしには、今日一日と過ぎて行く時間はただ「消滅」へと向かうしかない。全て消えちゃうのに今の努力は何の為?将来の為?わたしは何故生きているの?

もし、魂があるのならば、何処にいるの?

皮膚を割った時滲み出る赤い血に、押せば疼く下腹の痛みに、信じられるものは今はまだ、身体だけ。その身体の仕組みとして女性であること故にか、四十を手前に過ぎた時を感じる今、塩田氏の無数の赤い糸が空間に向かって伸びるさまに、激しく激しく魅きつけられるのです。

 

7月の出張時に、この展示必ずや。

 

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